■ 山梨新英研7月例会

2008年7月
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 7月21日甲府市中央部市民センターにて「中沢文明先生・田中紀夫先生の退職を祝う会」が盛大に行われました。両先生は今年3月に定年退職され、長年の教職生活にピリオドをうたれました。当日はお二人の先生から、少年時代、学生時代の逸話も交えて、教員時代の活躍や苦労話をしていただきました。数々の教育実践や部活動での活躍から改めてお二人の先生方の存在の大きさを確認することができました。

退職をお祝いする会


中沢先生

 中沢先生は、甲府南高校で教員生活をスタートさせます。若い頃は水泳部の指導に力を入れ、県大会で優勝したり、国体の少年チーム の監督として活躍しました。部活動の指導に力を注ぎいつもジャージ姿でいたために、体育科の教員と思われていた時期もあったようです。しかし新英研の全国大会で学ぶ中、授業作りに力を入れ、生徒と共に「わかる、楽しい授業」を作り上げていくようになりました。
  そして中沢先生と言えば「英語劇」。英語劇を通して日頃勉強面で目立たない生徒を表舞台に登場させ、自信と勇気を取り戻させます。第一商業高校での「英語劇」の実践、甲府商業高校での「英語暗唱」の実践については周知の通りです。いつも生徒の側に立ち、生徒と共に歩んできた先生と言えます。また、少年時代の頃の話題にも触れ、今からは想像も出来ませんが完璧な「軍国少年」であったようです。戦争について根掘り葉掘り父親に質問しては、いつも困らせたようです。

田中先生

 田中先生は、東京の私立女子校で勤務した後、都留高校に赴任します。田富から大月まで電車で通い、勤め帰りには甲府で下車し、一献傾けながらよく同僚教師と教育談義に花を咲かせたようです。青年教師達が、教育の未来や授業作りについて熱く語る姿は今の若い先生方にも覗かせたい程魅力的なものだったのではないかと思います。田中先生も新英研と出会い、少しずつ自分の授業スタイルを作っていくようになったようです。
  何と言っても田中先生の授業作りの魅力は「自主教材」です。「柳寬順」や「白磁の人」を題材にした教材や、「Love is raddish」の実践、また湾岸戦争を扱った実践など社会問題に積極的に眼を向け英語教材として生徒に提示します。
 また学生時代にも触れられ、文学部に学んだということもあり多くの書物を読まされ(?)、とにかく読書三昧の生活を余儀なくされたようです。当時は大学紛争が盛んな時代でもあり、「人生とは」「生きるとは」を否応なく考えさせられた毎日だったようです。

しめくくりと第二部

 お二人には柳沢民雄新英研会長、戸田康山梨新英研会長から心温まるお祝いの言葉がかけられ、女性陣からは花束と記念品が贈られました。また、県外からは柳沢会長の他、石井輝先生、池田真澄先生が駆けつけてお二人を激励して下さいました。

  第二部は会場を「伊津美寿司」に移し、お二人のために駆けつけて下さった志村達弥先生の乾杯の発声で第二部が幕を開け、全員の先生方から、お祝いの言葉や思い出のエピソードなどを話していただきました。最後は、中沢先生が教育実習の指導を担当した武井正光先生(山梨学院大附属高校)の音頭でお二人の先生にエールを送り、会を締めくくりました。

(連絡先:石山裕生)
(2008年11月12日)