■ 山梨新英研「30周年の集い」

2013年10月
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10月
 山梨新英研は今年創立30周年を迎え、10月12日に教育会館にて30周年の記念の集いを行いました。記念行事としては10周年、20周年に続き、今回で3回目になり、県外からも多くの先生方に参加していただき成功裡に会を終えることが出来ました。

第1部 『山梨新英研の30年』

参加者  第1部では、「山梨新英研の30年」を沢山のなつかしい写真をまじえて振り返りました。1983年の結成総会の時の貴重な写真にはじまり、山梨で開催された過去3回の関東ブロック集会、10周年20周年の行事、全国大会でのオプショナルツアー、退職記念の会などのなつかしさ一杯の写真が披露されました。ただ残念だったのは、1987年に関東ブロックの先生方が実行委員となり、石和温泉でおこなわれた全国大会の写真が一枚もなかったことです。誰かが撮影していると思うのですが一枚も見つかりませんでした。その後、元新英研会長の柳沢民雄先生から、そして一番の遠方より参加していただいた安藤富雄先生から温かな激励のことばをいただきました。

第2部 実践報告

講演  第2部は柳沢民雄先生(東日本国際大学教授)による実践報告。柳沢先生には30年前の結成総会時に記念すべき講演をしていただきました。今回は「中高現場でのVOA教材活用の可能性~人権に注目しながら~」と題され、2時間を超えて報告と意見交換が行われました。パソコンをインターネットに接続し、次々とVOAの音声教材や映像教材を提示し、参加者はめまぐるしく映し出される画面に釘付けでした。歴史に名を残した政治家、スポーツ選手、音楽家などの人物について平易な英語で紹介するPEOPLEというVOAのコーナーや、キャプションが付いたビデオ教材AS IT ISなど、これからの中高の現場でのVOA教材の大いなる可能性について学ぶことができました。

第3部 祝賀会

レストラン「パレット」  第3部は場所をレストラン「パレット」に移して、おいしい料理と山梨ワインでなごやかに祝宴が行われました。創立30周年のお祝いと山梨新英研会長の戸田康先生の近著『ともに希望を語る』の出版記念を兼ねた祝賀会として実施し、参加者一人一人からお祝いの言葉やそれぞれの思いを語ってもらいました。最後にはレストランのマスターからも一言いただき、戸田先生の著書の読後感を含め教育に関わるすばらしい発言に一同大いに感激しました。

オプショナルツアー

オプショナルツアー  翌日はオプショナルツアー。浅川伯教・巧兄弟資料館とフィリア美術館を訪問しました。昨年浅川巧の生涯を描いた『白磁の人』が映画化されたことで資料館も映画撮影の資料など新しい展示物が追加されとても充実していました。朝鮮と日本の架け橋になった浅川巧の生涯をもう一度辿ろうと、その場で小説『白磁の人』を買い求めた先生方もいました。フィリア美術館は瀟洒な建物で展示物も多くはないのですが、凜とした張り詰めた空気を通して発せられる作品の平和へのメッセージを強く感じ取ることが出来ました。
 ツアーの締め括りに甲州名物の熱々の「ほうとう」を食し、次回の40周年記念での再会を誓い(?)、甲府駅にて解散しました 。絶好の行楽日和の中での八ヶ岳南麓への小さな旅は、日頃仕事に忙殺され、なかなかゆったりと自分の時間を楽しむことの出来ない先生方にとって一服の清涼剤になったのではないでしょうか。

参加者の言葉

 後日、県外から参加された皆様方から温かな言葉が寄せられました。
  • 「一つしっかりした土台を築きましたね。日程一つ一つ充実していました。参加してよかったと思っています。」
  • 「2日間大変お世話になりありがとうございました。お心のこもった周到な準備をしていただいたすばらしい記念会行事でした。昨日の小淵沢も素晴しい旅でした。山梨新英研の皆さんのおかげで思い出深い1日を過ごさせていただきました。深くお礼申しあげます。」
  • 「記念行事をやれる支部が少ない中で山梨は良くやったとおもいます。それは、長い間かかわってきた戸田さんをはじめとして強力なメンバーがそろって粘り強い努力をしてきたからだと思います。30年にわたる記録、それを参加者に映像として見せてくれた石山さん、そして懇親会の楽しさを演出してくれた仲間たち、甲府の雄大な街並みとともに、忘れられない思い出の一つになりました。」
  • 「2日間とても楽しい時を過ごさせていただき本当にありがとうございました。特に今日は一日、素晴らしい観光を楽しむことができました。学べて仲間と美味しいお酒が飲めて、おまけに観光まで楽しめて一石三鳥でした。次回の40周年が待ち遠しいです。」
  • 「山梨で本当のおもてなしを受け、ますます山梨新英研が好きになってしまいました。また今日は一日美術館めぐりをしていただき、とても勉強になりました。」
  • 「集会で見た『30年のあゆみ』の数々の懐かしい映像は、いまだに頭の中に思い出されます。石山さんの製作に寄せる情熱と技術には感嘆してます。祝賀会でのレストランのマスターの挨拶も素敵でした。料理もとても美味しく、この上なく旨いお酒をいただきました。翌日のツアー浅川兄弟資料館で手に入れた単行本『白磁の人』を読み、日韓併合を強制した時代に朝鮮に渡り、現地の文化や白磁の焼き物を研究し、朝鮮の地で植林に一生をささげ、反日運動の激しかった時代に朝鮮の人からこよなく愛された山梨県の誇るべき浅川巧の生涯に感動してます。映画も是非見たいと思います。山梨の方々の暖かいもてなしを受け、心の通う人たちとの語らいのできた2日間でした。」

(2013年12月24日掲載)