■ 山梨新英研7月例会

2009年7月
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7月
 7月4日(土)14:00より教育会館において7月例会がおこなわれました。

レポート:川井さや加先生

 レポーターは今春採用となった川井さや加先生(中学校)。4月からの授業実践についてみずみずしい報告をしていただきました。2年間の期間採用を経て、今年新採用として教壇に立った川井先生は、しっかりと授業準備をし、緻密な授業プランで生徒に向き合います。
 先生が担当する2年生は発展クラス20人、基礎クラス10人に分けられ、先生は発展クラスを教えます。生徒たちは学習意欲も高く、楽しく授業を行っている様子が報告されました。毎週3ページを課題とした単語ノート、毎週10問を課し、80点を合格とする単語テスト、フラッシュカードやシャドウイングを取り入れた音読練習、英文を自由に書かせALTと取り組む「MY JOURNAL」等々、次々と生徒に要求して生徒にたくさん英語を触れさせます。そんな先生の要求に生徒は誠実にこたえます。
  生き生きと、明るく生徒に向かう先生の姿勢や、緻密に授業計画をたてて実践する姿に、われわれ「ベテラン」教師は大いに自分の授業を反省する機会となりました。

ミニレポート:田中紀夫先生

 また、ミニレポートとして田中紀夫先生(元白根高校)より「外国語学習と脳科学」の問題について報告がありました。難しくてまとめきれませんが、音読と脳の関係、読字(識字)障害(そういえば村上春樹のベストセラー『1Q84』の登場人物「ふかえり」はディスレキシア?)と脳の39,40野の関係などが説明されました。「音読はおそらく最も人間の脳を活性化する行為」(川島隆太)であり、バイリンガルが母国語も外国語も同じ脳の領域で処理されるのに対して、そうでない人たちは、外国語は母国語と隣あった違う場所で取り扱われること。識字障害の原因としては、文字の歴史が浅いために、脳の中に文字を読む専門領域はあまり発達していず、昔からある脳の機能だけを利用していることがあげられることなど。
 時間もなくあまり深く議論できませんでしたが、とても興味深い問題ですので改めて皆さんで意見交換したいと考えています。

(連絡先:石山裕生)
(2010年1月7日)