■ 東京新英研春の特別研究会

2007年6月
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 埼玉の米蒸さんをレポーターに、どんなふうに歌を授業で取り入れたらいいのかという若い会員の声に答えて例会を持ちました。夏季大会さなかの例会でしたが、10名の参加者でした。

米蒸さん

 米蒸さんは「退職まで後3年、3年間をどう過ごそうかと考えている。中1の3クラスを持っているが、毎日最後の三年間が終わっているという感じ。」ということで、最後の学年にこれまでの経験と愛情をフルにかけて、その生徒たちに教えているという選りすぐりの曲の数々をレポートしてくださいました。一つ一つが文化の香りに満ちた、決して押しつけないけれども「なるほど」と思わせる解釈に、各自が納得してしまう内容でした。
  例を挙げると、
  1. Are You Sleeping?のBrotherは、修道士のこと。だとするとどういう文化が入っているか? ある種の皮肉や、抑圧からくる虐待などが問題になっているが、そういうことに対する皮肉ではないだろうか。これが中一にどのくらいわかるかわからないが、教える。年齢的に高い子が引きつけられる。どんどん早く歌おうなど、歌わせると必死になって歌う。
  2. You Shop We Drop(あなたが買えば、私たちは値段を下げる)punしゃれ おやじギャグとよく言われるが、めげずに言う。歌に使われている脚韻、頭韻も似ている。 飲んだら乗るな Don't Drink and Driveなど、ライムってる、と生徒が言う。

  3. Row Row Row Your Boatもやっぱり隠喩。Row your boatやstreamもLive your life。streamは人生の流れ。あくせくしないで人生をゆっくり生きようというメッセージだと自分の解釈を言う。

  4. Mary Had A Little Lambで Maryは大変有名な人の名だと指摘、子どもはキリストのマリアだと知らないので、それを言う。アガサクリスティーの名探偵ポアロの一説にも「メアリーと羊」がつながっているというエピソードを使っている。

  5. The Muffin Manをマフィンマンを替え歌して、自分たちの知っているものに変えると大受けする。

  6. 出だしの歌詞を聴き取らせるVacation。(日本でもアイドル歌手が歌って、はやった。)vacationの綴りを忘れられなくなる。Saturday Night も同じように使える。
 東京新英研には、33年ぶり(?)に来てくださったと言うことでしたが、楽しくあっという間の2時間で、おみやげに最近趣味というすてきな写真のしおりと曲を授業で使うときの発問集をいただき、大満足でした。

(連絡先:安野寿美)
(2007年11月25日)