■ 山形新英研8月学習会
2007年8月
 8月18日(土)1時半に冨樫宅で2007大阪大会の報告会を持ちました。

<大阪大会報告>

(1)資料

  1. アーサービナードさんの「夏の線引き」の講演まとめ(和田さつきさん)
  2. 映画"Freedom Writers"注つき台本(吉浦さん)
  3. 第10分科会「実践分析のためのサークルチャート」(サラさん)
サラさんは昨年、安孫子道子さんのレポートを聞いて、TTを分析するサークルチャートのアイディアを思いついた。「新英語教育」9月号に、道子さんの実践報告と一緒に掲載。 

(2)話し合ったこと

  1. 和田さんのまとめやビナードさんの著作を紹介しながら、エレファンツイヤーの誤訳や、2千円札の源氏物語の扱い方のひどさ、夏の線引きに見るビナードさんの見る目などの話をした。そして外国語を学ぶ姿勢、意義を話しあった。
  2. 新英研そのものの映画Freedom Writersの内容を紹介。自己表現を何のためにするのか、教師の生徒への目のおきかたが話し合われた。この映画は安孫子道子さんが教えている定時制の夜の部の生徒さんやエイミーさんが教えている農業大学校の生徒さん、そして亮さんの私立の生徒さんたちとかぶり、生徒たちがどうやって、自分を肯定し、コミュニケーションを成立させていくのかという3人の実践の話とつながっていった。

<歌:Alone Again(Guilbert O'Sullivan)

(1)歌う

 3人が1番づつ和訳を読み、英語の歌は冨樫のリードで、1回目は歌のリズムで2回目はメロディをつけて、3回目はYou Tubeのカラオケバージョンで。幸いみなさん、聞いたことのある歌だったので、大きい声で歌えました。

(2)読み取り

 詩の内容で理解できないところがだされた。−何で教会から身を投げるのだろう。教会の参列者は何でこんなに冷たい対応なのだろう。世界の傷ついた人たちという言葉は唐突。国民性の違いという訳者の解釈にも、確かにそういう面はあるのかもしれないがといいながら、すっきりしていない時、エイミーさんから、「でも言葉のかけようがないんじゃない?」と。私たちはそれでも??? 
  ポイントはShe stood him up ー この言葉は、デートや結婚式で彼女が現れなかった時に使うことば。だからこの歌の場面は結婚式。それで、すっきり。前後の歌詞が、抽象的な意味合いから、とても具体的な意味合いになりました。結婚式に花嫁が現れなかったら、参列者は言葉をかけようがない。本人も教会から身を投げたくなる。そして傷ついた人ではなく、失恋した人。

<実践報告>

(1)小野エイミーさん:Total Physical Response、Story Tellingの実践

   問題を抱えている生徒はすぐわかる。その生徒を物語の中心において、授業をすすめる。生徒は自分を認められているのを感じ、授業に自然に集中する。物語を生徒と一緒にゆっくりゆっくり作って行く。自分たちで作ったのだから、その物語は忘れない。自分で英語で言える。

(2)安孫子道子さん:定時制夜の部の研究授業

 日本語で交流できない生徒たち。でも英語でだったらできると励ました結果、生徒たちが、簡単な英語であったが、声を出して話した。

(3)高橋亮さん

 私学助成削減反対の高校生・保護者・教員一体の取り組みのその後。

(連絡先:冨樫和子)
(2007年11月27日)