ガザでの停戦を求めるアピール新英語教育研究会中央常任委員会

2024年6月11日

 一刻も早くガザで停戦が実現するよう働きかけてください


内閣総理大臣 岸田 文雄 さま
外務大臣   上川 陽子 さま

 1993年にイスラエルとパレスチナの間に結ばれたオスロ合意に希望をいだいたのもつかの間、21世紀に入ると両者の対立は再燃してしまいました。2006年にイスラム政治・軍事組織ハマスが選挙で勝利したのち、イスラエルはガザ地区を封鎖、2008年、2014年には大規模な侵攻を実施します。そして昨年2023年10月7日、ハマスがイスラエルを奇襲攻撃、現在の血みどろの紛争激化につながっています。
 国連のデータ(2024年5月)によるとガザ地区の死者は3万5千人、食糧難は220万人とまさに人道危機的状況に至っています。 
 この問題の根本原因を歴史的にふり返ることは大切ですが、歴史学徒ではない一般人のわれわれとしては、当面次のような日本政府への要請を行いながら問題の本質を考え続けていきたいと思います。
  私たちは以下の項目について日本政府として力を尽くされるよう強く要望いたします。

  1. (1)日本政府はその外交的手段を最大限活用し、ただちに停戦が実現し、人道支援がガザに入ることを認めるよう求めていくこと。
  2. (2)これ以上残虐行為が行われないように、戦争犯罪やジェノサイドを防止し、住民を保護するよう、各国政府や権力者に要求すること。
  3. (3)学校、病院、避難所などの基本的なインフラ、そしてすべての民間インフラへの空爆、とりわけ禁止されている武器による空爆を中止するよう要求すること。
  4. (4)6月3日の国連人権専門委員会の共同声明の趣旨に従い、イスラエルによる占領を終わらせ、パレスチナの歴史的な土地に自分たちの国家を建国するための主権がパレスチナの人々に認められるよう各国政府や権力者に求めること。

 私たち新英語教育研究会は60年以上にわたって外国語教育を通して世界平和を求めるさまざまな議論と教育実践を積み重ねてきました。私たちの先輩がその確定に努力してきた「外国語教育の四目的」でもその第一目的に「外国語の学習をとおして、世界平和、民族共生、民主主義、人権擁護、環境保護のために、世界の人々との理解、交流、連帯を進める」として世界平和の大切さを謳っています。

 今日この瞬間にも中東の地では無享の市民の命が奪われ、多くの人々が国内外で苦しい難民生活を送っています。私たちは、あらためてガザで停戦が実現するよう日本政府として努力すること、他国にも同様の努力を要請することを求めます。
 これまでも私たちは教室の内外で日本国憲法第9条の精神を活かす教育実践に務めてきました。生徒と教職員のそうした願いが困難な情勢に置かれている中東地域でも活かされるよう、日本政府の努力を心から訴えたいと思います。
 

  2024年6月9日 新英語教育研究会中央常任委員会

2024年6月11日知2024

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