■ 神奈川新英研3月例会

2023年3月
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■3月例会(オンライン)報告 

(文責:和田さつき)

2023年3月26日(日)午後3時~5時30分、オンライン(Zoom)開催。参加者10名。

1)小学校実践報告:

「小学校における『ことばの教育』―母語から考える英語の語順―」
渡辺香代子さん(埼玉県幸手市立上高野小学校)

学習指導要領に新たに加わった内容「語順」を提示する工夫として、児童にとって身近である「学年の先生」「国語科で既習の読み物」を題材にした実践。「母語による気づき」を促すことに成功している。

  1. ①児童にとって身近な先生が登場するお話:ラングラング星人が地球に迫っていて上山先生と阿部先生が防衛するという設定。《ラングラング星人 たおした 火星人》というメッセージが届き、《火星人 たおす ラングラング星人》と阿部先生が返信する。《上山先生 ほめる 阿部先生》《上山先生 追いかける 阿部先生》など、先生が演じている写真をPowerPointで提示。「なぞときタイム」で児童に気づいたことを書かせる。「『が』『を』がない」「述語が真ん中」などの気づきがあった。非文になる語順を伝える。
  2. ②国語科で既習の『ごんぎつね』:物語の場面に合わせて《兵十 撃った ごん》のような自由英作文をしてもらう。※参加者の意見:『ごん、撃った、兵十』という答えを書いた子どもがいて、渡辺さんは『間違えた子もいた』と言われていました。しかし、『ゴンを撃った、兵十が』と日本語の語順が自由であることを子どもから引き出しているのであれば、『誰が』がまず先に来る共通性を再確認する場が欲しかった。
  3. ③英語の語順はSVOと確認:サザエさんの漫画を見て《サザエさん が カツオ を 追いかけた。》

日本語の語順だと6パタン(「…ことを」をつけてみると2パタン可能)。「英語だとSazae-san chased Katsuo.(主語 述語 修飾語)」「修飾語は述語の後にくる」と解説。※註:渡辺さんは「目的語」ではなく国語科の用語「修飾語」を使っている。

●渡辺さんとフィンランド

フィンランドの英語教育に関心があり、小学校を訪問されており、フィンランドの小学校の様子を教えて下さった。フィンランドの生徒は廊下で靴や上着を脱いでから教室に入る。給食は自分の好きなだけとれる。職員室はソファーがあってパンやコーヒーが置かれている。見学した授業では、I canの後にkiss/swimなどの動詞をつける練習をしていた。授業の様子は先生と生徒とのやりとりが多く、深まりがある。

●参加者の感想


2)中学校実践報告:

「学校だからできる学びを」 本田孝子さん(石川県能美市立辰口中学校)
今年度は中学校1年生を担当。中1の教科書の教える項目の多さもさることながら、書くことにつまずきを感じる生徒が多い。また、昨今コロナ禍でオンライン授業等が増え、「学校で学ぶことの意義」について考えるようになった。学校だからこそできる学びは「生徒がつながり合う授業」であり、「生徒同士の交流」「フィードバック」が鍵となると実践して気づいた。

●ニューホライズンⅠ

『ニューホライズンⅠ』ではUnit0~5は小学校で学んだことを振り返る内容。書くことの抵抗を減らすよう「定期テストで出題」「単元のまとめとしての課題作文」をしている。

  1. ①クラスメート紹介:Unit 6 A Speech about My Brotherのまとめ活動。くじで選ばれたクラスメートを紹介してクイズにして交流する。
  2. ②My Heroの活動:自分にとって良い影響を与えてくれる人物(場合に寄っては動物)をheroとして捉え、写真・イラストと英文でスライドにしたものをもとにポスターセッションする活動。3人称単数現在形の使い方を確認。

●参加者の感想

例会で「He is my friend.ではなく、a friend of mineが適切」のようにお話ししましたが、 My friend Sam の言い方や、Sam, a friend of mine, lives in ~.のような文体もできますので、そういうことも生徒とシェアできたら良いと思いました。

●近況をお知らせ下さい


授業などに関して困っていること


今後の例会で取り上げてほしいテーマ、話を聞きたい講師・レポーターなど




神奈川新英研3月例会(オンライン)のお知らせ


日 時: 2023年3月26日(日)午後3:00~5:30
実施方法: オンライン
日 程: 3:00 ~ 入室開始
3:10 ~ 3:55 小学校レポート
3:55 ~ 4:10 質疑応答
4:20 ~ 5:05 中学校レポート
5:05 ~ 5:20 質疑応答
5:20 ~ 5:30 事務連絡・アンケート記入
内 容: 小学校実践報告
「小学校における「ことばの教育」
 ―母語から考える英語の語順―
  渡辺香代子さん(埼玉県幸手市立上高野小学校)

【内容紹介】を表示 ▼



中学校実践報告

「学校だからできる学びを」
  本田孝子さん(石川県能美市立辰口中学校 )

【内容紹介】を表示 ▼


 
参加条件: 神奈川支部会員、事務局が参加を認めた方
参加申込: 会報担当・和田にメールを下さい。URL、IDとパスコードを送ります。
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(2023年6月12日更新)