江戸川区議会議長 福本 光浩殿
「都立高校入試へのスピーキングテスト導入の延期および再検討に関する陳情」
陳情者代表
氏名 柏村みね子
陳情の理由
東京都教育委員会は民間事業者と協定を結び、令和5年度都立高校入試においてスピーキングテストの導入を計画しています。しかしながら、導入に関しては以下のようにさまざまな懸念が指摘されています。
- 東京都中学校英語スピーキングテスト事業(以下、ESAT‐J)は、生徒・保護者・学校・都民に十分に周知されておらず、このままでは、進路に関わる入試制度の変更に不安感、焦燥感をあおることになります。
- ESAT‐Jは20点満点で調査書に組み入れられますが、これは1教科分(約23点満点)の換算点とほぼ同じであり、英語の内申点と合わせると約43点となり、他教科(国・社・数・理)の2倍にあたります。入試選抜における教科配点として非常にバランスが悪く、中学校の学習指導への影響が出ることが予想されます。
- 不受験者には、見込み点が与えられ、同じ学力検査得点の前後概ね10人の生徒のESAT-Jの平均値を使うといいます。この方法には専門家からも疑義がでています。一点を争う入試には見込み点は適当ではありません。
- ESAT‐Jの問題内容は、ベネッセによるGTEC Coreと酷似しています。指示文、問題構成、問題数、解答時間までほぼ同じであり、受験経験の有無が、有利不利を生みます。このGTEC Coreを自治体として実施する区市町村は約2割で、江戸川区では実施していません。最初から不公平な状態で出発している点は看過できません。
- ESAT‐Jの結果返却は1月中旬ですが、最大20点の幅がある結果が返却されれば、志望校の変更を考える生徒・保護者も出て、混乱を招くことが予想されます。中学3年担当教員の入試実務はさらに過酷を極めることになります。この混乱は、生徒・保護者の、学校ひいては東京都政への信頼を失わせることにつながることが懸念されます。
- ESAT‐Jは、タブレットに向かって一方的に話す形態をとりますが、本来のコミュニケーションのあり方とはかけはなれています。入試合格へのモチベーションは上がっても、英語学習へのモチベーションにはつながりません。さらに、定型的なやりとりを暗記しても実際には英語が使えるようにはならないと専門家も指摘しています。テストに対応しようとすれば、本来の豊かな英語学習の時間が削られることが懸念されます。
以上、6点の理由により、ESAT‐Jの入試への導入の延期および再検討を求めます。つきましては、貴議会において、本スピーキングテストの入試への導入の延期および再検討を東京都教育委員会に求めるよう、陳情いたします。
「陳情」の署名用紙(ダウンロード)
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関連ページ(「お知らせ」から)
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