■ 群馬新英研1月例会

2022年1月
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群馬新英研1月例会報告


 例会の直前になってコロナ感染状況が県内でも悪化し、予定していたハイブリッド方式をオンラインのみに変更しての実施となりました。今回は、地元の新しい参加者Tさんと、県外の新英研会員Kさんを加え、6人で実施しました。

新しい参加者の報告、ボランティア指導の報告

 Tさんは、東京新英研の「都立高校入試のスピーキングテスト導入に反対する」という姿勢に興味を持ち、地元の群馬に参加しました。Tさんは教員ではありませんが、英語教育に長く関わり、特に音声面での指導のツールを作るなどしてそれを実際に大学生や児童に使うことで、データを蓄積しながら、さらに改善を加えられているとのこと。「自分は理系であるが」という前提で、「例えば自動車という製品を作るのにテストは絶対に必要」「学校でのテストも、学習の成果を診断し未来への学習課題を明らかにしていくために必要」、しかし「AIによる音声認識はどんなに繰り返しても同じ反応をするのに対して、人間が聞き取る場合には、"耳"ではなく"脳"で聴くので、採点者が多くの受験生のスピーキングの内容を客観的・公平に評価することはできない」と、自身の経験に基づく視点から東京都のスピーキングテストの信頼性が低いことを指摘しました。他の参加者からも、それぞれ、「グローバルな言語として英語が使われている現状。発音一つにしても『英米』のものが正しいとするようなテストだと問題がある」などの意見が出されました。

 ボランティアで中学生の指導をしているOさんからは、新学習指導要領に基づいて大幅に数を増した小・中学校の学習語彙に、生徒たちも先生たちも困惑していることが語られました。加えて新学習指導要領は、語彙を初めて発信語彙と受容語彙に分類し、その指導に関しては何ら触れておらず、現場は苦しい対応を迫られていることも話してくれました。

講読

 後半はThe Professor and the Madman(『博士と狂人』)の講読の続きをしました。この本のタイトルの通り、OEDの編纂はこれら「2人の主人公」の功績によるところが大きいのですが、そのことが語られ始めるに当たりprotagonists(主役)という語そのものの「OEDに記された説明」へと、話は大きく横道に逸れます。冒頭からずっと続く、分かりにくい英文…一文が長く、挿入、修飾、見慣れない語などに、今回も読み取りに苦戦しました。まるで、著者が読者に対してOED編纂の苦労の一部を味わわせているようでもあり、頭の体操の一時を参加者で共有しました。次回も引き続き、protagonistsとの格闘をすることになりそうです。


日時: 2022年1月23日(日)14:00 ~17:00頃
実施方法: ハイブリッド(対面+オンラインを同時に実施)
★新型コロナの感染拡大状況を考え、
「今回はオンラインのみの実施」
に変更します。
場所:
オンライン:  システムにはzoomを使います。まだzoomによるオンラインミーティングの経験がなくて迷っている方も歓迎します。
 パソコン(カメラ・マイクを内蔵していない場合は、外付けのウェブカメラが必要です。)またはスマホがあれば参加出来ます。通信料は参加者の負担となりますので、Wi-Fiなどを利用されることをお勧めします。
 オンラインミーティングをやったことのない方、不安な方には、ご希望があれば数日前に練習や機器の動作確認をします。
zoomの公式テストサイト:
http://zoom.us/test

(事前に、ご自身の機器でzoomが利用できるか確認できます。)
zoomの使い方(参考サイト):
https://www.fortune-factory.net/2020/07/zoom-pc-2

その他、分からないことがあれば、群馬新英研事務局までお問い合わせください。
内容:
①授業なんでも相談コーナー
 冒頭の30分程度を予定しています。参加者のみなさんで、授業の困りごとについて考え、意見を出し合いましょう。ご相談は、対面・オンラインのどちらでも構いません。「講読まではちょっと…」という場合、ご相談だけで退出いただいても結構です。
 
②近況報告+ミニ実践交流
この間の近況や、実践を交流しましょう。
 
③講読
“The Professor and the Madman:: A Tale of Murder, Insanity, and the Making of the Oxford English Dictionary (P.S.)"
by Simon Winchester
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第2章 THE MAN WHO TAUGHT LATIN TO CATTLE(p.28の先頭行から)を読みます。担当者は決まっています。
参加方法:   できるだけ数日前までに(直前でも可)、メールにて、
  • お名前
  • メールアドレス
をお知らせください。
 実施日が近づきましたら、担当者の報告資料とzoomの接続情報を、お知らせ頂いたメールアドレスに宛ててお送りします。
見城昌平
参加費: 群馬新英研会員・未会員とも無料
連絡・
問合せ先:
加藤彰男
見城昌平
参考: 講読の"The Professor and the Madman"は、各自でご準備ください。なお、毎回、担当者を決め、事前に対訳を用意しています。

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(2021年12月19日掲載/2022年3月12日更新)