■ 神奈川新英研9月例会
2014年9月
2014年9月6日(土) 大倉山記念館
●近況,最近取り組んでいること
- 中学1年生の授業では「テンポよく!あきさせない!」をモットーに、今学期より新たに帯活動を取り入れて、日々生徒と私自身学んでいます。後は週1ペースでICTを取り入れるようにしています。
- 土曜日の希望補講でICT(パワーポイント)を利用して、世界の英語事情を私の実体験を交えながら、説明し、YouTubeの英語教材で会話練習をするなど取り組んでいます!
- 生徒が答えることから、質問する(教師に)流れへの転換(授業のWarming Upの部分で)
●授業でうまくいかないこと、悩んでいることなど
- ①ノートを取るペースが生徒一人一人で差が大きく、ワークシートを用意すべきか悩んでいるが、個人的にノートは自分のオリジナル教科書だと考えているため、ワークシートはあまり使用したくない。②英語を学習し始めたばかりの生徒なのでシンプルなゲーム活動は楽しむが、なかなか英作文表現など知的活動に広げるのが難しい。
- [答える→質問する、への転換] 9月に入ってから取り組んだことであり、試行錯誤しています。
中学実践報告:「KETG (韓国英語教師の会) 職務研修に参加して」
棚谷 孝子さん(平塚市立江陽中学校)
・ レポーターから
7/25~27に、KETGの全国大会に参加してきました。場所は韓国ど真ん中、忠清北道南部にある錦江のほとり、桃の果樹園のあいだにあるキャンプ地でスマホオリエンテーリングあり、登山あり、ヨガありのなかなか苛酷な勉強会でした。開講式のRe-defining English Classroom in Koreaと参加した分科会「協同学習」について報告します。
<参加者の感想>
- 協働学習は毎授業できるわけではないが、私も時々挑戦(やっては失敗しますが)するので、非常に興味深く協働グループの役割分担や生徒の関心を集めるノウハウは参考になりました。ただ、それをどのように評価していくかなどは疑問が残りました。クーポンなどで授業参加を承認する手立ては参考にしたいと思います。生徒が各自与えられた役割を理解し、班の力となるよう学習を促すには、やはり教師の事前の指示やワークシートが大きく影響すると思うので、私自身もワークシートを作成する場合はもっと多くのことを考えようと思う。
- 韓国での研究大会に参加されたことのレポートは内容的に興味深いものでした。日本も韓国と似たような(同じような)言語教育環境にあることを思うと、学ぶべきことがあるのだということをあらためて感じました。
- 他国の教育実践は興味深く参考になります。協働学習を英語の授業に取り入れる意義というのは今後議論すべきかなと思いました。全体の説明の中から、いくつかのpointをまとめて説明いただけるともっとわかりやすかったと思う。
- 棚谷先生から韓国の英語教育の一端をうかがう機会を与えられたことは大変良い勉強になりました。韓国の英語教育事情は過熱気味の傾向があるように聞いています。その中で、地方というか田舎と、棚谷先生からあったカンナムではかなり異なるということも聞いています。今日棚谷先生が最後に言われた言葉に「協同学習は文章読解に向いている」とありました。今日は良い話を聞けて良かったです。
高校実践報告:
「英語の授業を諦めない授業づくりを目指して (コミュニケーション英語Ⅰ)」
八木孝之さん(都立片倉高校)
1. はじめに
- レポーターから: この授業は、英語が得意な生徒も苦手な生徒も英語の授業を諦めない授業づくりを目指しました。Retellingの活動を通して、英語の授業に参加することと、教科書の内容と言語材料の定着をねらいとしました。
2. 報告
- 八木孝之さんは教師になって3年目、片倉高校の1年生にVivid English Communicationという教科書のLesson4 Our actions Can Make Electricityの2時間目の授業を発表の前日・9月5日に録画したものを元にレポートしました。
①英語の歌"Let It Go"のCDに合わせてクラス全員(40人)で2,3回歌う
②Vocabulary listの25個の英単語を日本語だけを見て発声する
③Pointsとして、英文に沿った発問を解く。例えば指示語(it,this,them)が何を指しているか。文法事項(形容詞の変化、現在完了、不定詞、受け身)の確認。単語や英文の意味の確認等
④内容確認の終っているpart1の区切り読みを全員で何度も行う、
以上のような1時間の授業を画像を見せながらのレポートでした。八木さんの目標である「生徒が諦めない授業」は、何度も熱心に単語や英文を発声している生徒の様子を見ると、十分達成されているのではないかと思いました。
<参加者の感想>
- ペアで発音練習・音読練習がスムーズにされているのは参考にしたい。また、声を出すための工夫として音楽を使っているのも参考になった。泉先生からのご意見でre-tellingやre-writeは私自身ももう一度見かたを変えて実践したいと思った。暗記に頼る完全再生ではなく、英文を自分の中に取りくみ、表現する教え方を再検討したいと思う。
- 八木先生、夏休み明け直後の授業を公開していただき、ありがとうございます。課題は常にたくさんありますが、それぞれの時期に応じて高めていければ良いと思います。お疲れさまでした。
- 八木先生の誠実さが伝わる授業だったと思います。今度ぜひretellingの箇所を見せていただきたいと思います。研究会で日常の授業を見せていただけることはあまりないので、(あらかじめよく準備されたものが多い)一緒に授業を考えていくという意味でよい機会だと思います。
- 参考になりました。ありがとうございます。文章の説明の時に、英語のロジックも教えると良いと思います。単語の意味は、子ども用の英英dictionary を使用するのも良いと思います。retellingは全員の前でするのが良いと思います。
- 「英語の授業を諦めない授業づくりを目指して」というテーマでの発表を観せていただきました。しかも昨日(金)の授業を観せていただいた八木先生の度量の深さに脱帽いたします。本日はありがとうございました。頑張ってください。
●日時: |
2014年9月6日(土)午後3:30~7:00 3:20 ~ 受付開始 3:30 ~ 5:00 中学レポート [担当:泉] 5:00 ~ 5:15 休憩 5:15 ~ 6:45 高校レポート [担当:萩原] 6:45 ~ 7:00 アンケート記入・事務連絡 |
●会場: |
大倉山記念館 第1集会室 (Tel. 045-544-1881) (東急東横線「大倉山」下車 徒歩5分 改札口を右に出て右折、急坂上る) より大きな地図で 大倉山記念館までのルート を表示
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●会場費: | 500円(支部会員200円 学生200円) [当日会員登録(年会費2000円)で割引適用] |
●中学実践報告: | 「KETG (韓国英語教師の会) 職務研修に参加して」 棚谷 孝子さん(平塚市立江陽中学校)
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●高校実践報告: |
「英語の授業を諦めない授業づくりを目指して (コミュニケーション英語Ⅰ)」 八木 孝之さん(都立片倉高校)
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●お問い合わせ: | 萩原一郎 |
★次回以降の例会予定:神奈川新英研HP
(2014年8月25日掲載/10月13日更新)