■ 群馬新英研12月例会

2013年12月
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 6人の参加で行いました。

実践交流-レポート① 「定年退職してから生徒から教えられたこと」

大栗健二さん

例会の様子  大栗さんはずっと埼玉県の中学校にお勤めで、埼玉新英研のメンバーとして活躍されています。館林市にお住まいなので群馬の例会にもよく参加してくださいます。
 2012年度は再任用で草加市の中学校にお勤めになり、2013年度は4月から埼玉県内のある教育機関(X校としておきます)の講師として子どもたちの指導にあたっています(前期:中学1・2年、後期:高等部)。このX校・高等部での実践報告をしていただきました。

1 こんな生徒がいるなんて! さまざまな障がいの実態を知る
 中学生
  A君 知覚過敏:握手ダメ。音楽ダメ(耳をふさぐ)。リピートできず。
  B君 視覚障がい:絵や文字が枠内に収まらない。人の言動に敏感。
  C君 薬を服用して気分を抑えている。指導すると被害妄想や暴力。
 高校生
  D君 知能はかなり高いが、コミュニケーションがまったく取れず、一人の世界にいていつも寝ている。
  E君 単語を書くときノートを縦にして書く。
  F君 テスト中に文字を消すのに、消しゴムでなくホワイトで消す。完璧を求める。
 「中学校の普通学級にも恐らく似たような生徒はクラスに1・2人はもしかしたらいたかもしれない。しかしそのようなことを意識して指導したことは、私の37年間の教職ではなかった。」と語る大栗さんは、X校で「変身」〔①怒らない・怒鳴らない②急がない・待つ③質問にていねいに対応する←「自分で考えなさい」→「冷たい・怖い」④エンターテーナーになりきるなど〕を迫られた。

2 アルファベットに戻ってから英和辞典の指導へ
 9月最初は英和辞典の指導。辞書を引かせてみて驚いたことに、いくら時間をかけても簡単な単語が見つからない生徒がいた。アルファベットの順番が全く分かっていなかったのだ。そこでプリント教材で①アルファベットの名前読み②アブクド読み③順番指導を行ってから、英和辞典を使って、タイマーをセットし、単語が見つかったら立つという活動を行った。時間内に見つからない生徒には教えるように言ったが、高1では「教えてあげて」と言われても、人に教えたという経験がないため、どうしてよいかわからず動けないという状態だった。また単語が見つかったら「立つ」のは止めて欲しいという訴えが担任のほうに出され、「軽く手を上げましょう」に直した。

3 品詞を教え、「主語と動詞の文構造」を教える
 ホワイトボードを使い、名詞は黒、動詞はオレンジ、形容詞はみどりなど、色で品詞を識別した。品詞の定義は例えば「名詞とは?→人やもの」のような「合言葉」で教えた。文構造に入り、主語は赤四角で囲む。主語の次にはオレンジ色の動詞が来る。この構造をいつも確認した。

4 代名詞(人称)を教える
 生徒たちに、大栗さんの目を見て、体を使って人称を意識させた。「みなさん1番(一人称)、私は2番(二人称)、その他はすべて3番目(三人称)」。
 主語とbe動詞の結びつきを、最初は音声のみで練習。次に形容詞のhappyを入れて文を言う練習。さらに主語をカードにして提示して文を言う練習をしたあと、次のような方法で代名詞を導入した。たとえば
S: Ken and Yuki are happy.
T: very
S: They are very happy.
のように、名前のところを代名詞に変えたり、veryをつけたりと、この練習を時間をかけて少しずつ行った。

5 これまでの指導を考える
 大栗さんは、X校の実践に加えて、中学校の「後補充(初任研で出張のときの補充)」の授業で行った、代名詞の総復習のための自作プリント『不思議の国のアリス』や「インタヴューゲーム」も報告されました。
 報告のまとめとして、
①あせらず、急がず、欲張らず、こどもに寄り添う、いつも笑顔で
②生徒のつまづきから学ぶ
③生徒がわかるようになるための指導を考える
の3点に整理してお話していただきました。

〔大栗さん、たくさんの資料を添えての報告をありがとうございました。〕

実践交流-レポート②
「Let's Sing A Song ~ Happy Xmas (War Is Over)」

 見城昌平さん

 クリスマスを前にして行った「Happy Xmas (War Is Over)」の授業で使ったYouTubeの映像を、授業プリントも添えて紹介してもらいました。1971年に発表されたジョン・レノン&オノ・ヨーコの有名な楽曲ですが、映像に映し出される世界中の子どもたちの悲しみや絶望の眼差しに胸が痛くなりました。

日時: 2013年12月22日(日)14:00 ~ 17:00
場所: 前橋プラザ元気21 5階・第52会議室
(エレベーター前の通路と反対側の通路の部屋です。→平面図
前橋市本町2-12-1
Tel 027-210-2199「中央公民館(前橋プラザ元気21内)」

より大きな地図で 前橋プラザ元気21 及び契約駐車場 を表示

※JR前橋駅から徒歩10分/中央前橋駅から徒歩5分

北側の道路を挟んですぐ向かいの立体駐車場の他、指定の駐車場があり、参加者は無料で利用できます。(上の地図の緑色の箇所) ただし、北隣の立体駐車場は混雑する可能性があり、入るのに時間がかかる場合があります。

 Wi-Fiスポット 館内では無料でWi-Fiが使えます。
例会内容:
ミニ実践交流
テスト問題・授業プリントなどの持ち寄り。
講読『Freedom Writers Diary』
P.61のDiary 31 ~ P.77のDiary 40を各自読み込んできて質疑・感想の交流
※日記毎に主な担当者を決めてあります。
※新たな参加者でテキストがなくても、大丈夫です。
参加費: 無料
備考: 例年、例会終了後に忘年会を行ってきましたが、この冬は新年会としたいとおもいます。
連絡・問合せ先: 加藤彰男 クリックするとメーラが開きます。
見城昌平 クリックするとメーラが開きます。

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(2013年11月24日掲載/2014年2月21日更新)