■ 群馬新英研9月例会

2011年9月
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9月25日(日)県教育会館で開催。参加者6人でした。

◎実践報告:
 「定時制高校における学び直しの英語学習指導」
  ~つづりの定着・品詞の意識化・文法への段階的気付き~

 齋藤理一郎さん(県立太田フレックス高校)

[ポスター」を使いながらの説明
 齋藤さんの勤務校は単位制・昼間定時制高校。学習への苦手意識が入学してくる生徒にほぼ共通する悩み。日本LD学会でも研究活動を進めている齋藤さんの、段階を踏んだ学び直しの授業(英語I・20人クラス)で、生徒たちは「やった分だけできるようになった達成感」や「英語が分かる感じになった喜び」を持てるようになったと語り、授業への取り組みに積極性を増している。

  • つづりの定着に向けて:「英単語が読めない(だから書けない)」という悩みが多い。まずフォニックスを用いて音とつづりの関連の定着を目指した。生徒が特に難しさを感じる「二重母音」の読みのルールに焦点を当て、カード・プリントで練習。つづりテストは日本語を示しておいて、最初に共通するつづり部分をブランクに、次は共通するつづり部分のみを示し他をブランクに、最後は意味だけを与えて書かせる形式を繰り返した。
  • 品詞の意識化に向けて:例えば、名詞の複数形の-sと動詞三単現の-sを取り違えるなど「生徒なりのルール」を持ってしまう生徒が多い。品詞の概念に意識を向けるよう、教科書既出の英文プリントで辞書を使いながら、視覚的に捉えられるよう「名詞・代名詞には下線、動詞には四角、形容詞には波線」をつける取り組みを繰り返した。
  • 文法への気付きを促す:上記英文プリントを使い、否定文・疑問文への書き換えテストを繰り返した。毎回のテストの際に、「作り方のポイントを整理しよう」という欄を設け、生徒自身のことばで、自分が行った「操作」について記述させた。この繰り返しのなかで集団での教え合いも見られ、文法や使い分けについて注意を払えるようになり、記述も詳細に出来るようになっていった。
  • 討論の中では、「中1秋の壁」を越えられない生徒たちのこと、高校生にふさわしい教材提示の仕方、辞書使用のこと、「音声自己表現・英作文自己表現」への期待などが出されました。

◎原書講読

 演劇脚本「Driving Miss Daisy」もHokeの南部黒人訛りに苦労しながら、ようやく終幕を迎えられました。
 認知症のDaisy先生が「添削を済ませた子どもたちの作品が見つからない」とうろたえる場面に、自分の行く末を感じる者、たいへんな介護の末に見送った両親の姿を重ねる者、つい先ごろ他界した祖母を思い出し涙しそうになった者、参加者それぞれに感慨を持って最後のト書き(He cuts a small piece of pie with the fork and gently feed it to her. Then another as the lights fade slowly out.) を読み終えました。
 「The Freedom Writers Diary」は、冒頭の部分を読んで時間となりました。

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(2011年7月7日掲載/10月6日更新)