■ 京都新英研(京英研)5月例会
2008年5月
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5月10月12月

例会の報告

 5月10日(土)午後4:00〜6:30京都御所の北にある同志社中学校に17人が集まりました。同志社は「篤姫」にゆかりの薩摩藩邸の跡地にあります。

1)最初に

 参加者17人それぞれの自己紹介と近況報告からはじまりました。

2)持ちより実践交流

 京都学園高校の田中直子さんの授業プリントの紹介などがありました。

3)「平和・人権を音読・劇・スピーチ・暗唱で学ぶ〜生徒の成長を中心に〜 」

 加藤哲也さん山口良子(同志社中)が、2007年度、3年生対象に取り組んだ教材と授業の流れを話し、生徒の作品・感想を紹介。
 学年の行事(学園祭や人権行事)とも関連させて、教科書New Crownの内容を深め、自主教材を多く取り入れ,卒業前に生徒324人のメッセージを学年英語文集にまとめるまでの道のりをレポートしました。
 音読、グループでの暗唱発表を大切にし、
  1. 生きていくことの意味を考え深められる教材、Sadako Story、キング、ハンナのかばん、など 
  2. お互いの気持を感じあう、「気」の合わせ方の練習ができるもの=劇
  3. 英詩の朗読、暗唱、スピーチ発表
  4. 教材の背景となるビデオ・DVD
  5. 教材に沿った歌など
を取り入れ、学年の担当者4人が自主教材をもとに話し合い、協力・分担して、授業に打ち込んだこと、特にSadako Storyを深め発展させたことや、アレンさんの講演と冊子の読み取り9年間の実践を踏まえて、2007年度初めてアレン冊子第3版"To End the Misery of War〜No Reconciliation, No Peace〜"を日本国憲法9条の英文とともに学んだこと、「ハンナのかばん」の読み取りにどのように取り組んだかなど時間がいくらあっても語り尽くせないほどでした。

4)新学習指導要領についてのアンケート

 立命館大学院生から、依頼がありアンケート項目の検討、意見を交流をしながら、アンケートにこたえました。この結果は次の例会で報告される予定です。 

5)「英語の基礎学力について考える」

 保坂芳男さん(立命館大)が高校の先生をされていた経験と現在の大学での研究の豊富な資料をもとに報告されました。
  文科省より大学卒業要件が押し付けられる状況の中で、卒業までに資格試験の点数をクリアするやり方が押しつけられようとしている状況を報告。大学で求められている英語力と資格試験のそれとは本質的に異なること、さらに、資格試験のスコアをクリアすることによる弊害(内発的動機の低下、入試の多様化に学力の多様化など)があることを横浜市立大学の例などを引用して説明されました。

6)憲法の集まり「9条世界会議」に参加しての報告

 幕張メッセや、大阪の憲法の集まりへの参加者からの報告がありました。
 若い人の参加が増え例会に活気がでてきたこともあり、お互いに新たなエネルギーを得ることができたようです。

(連絡先:山口良子 同志社中学校・英語科Tel.075-251-4359)
(2008年10月16日)