■ 東海ブロック集会

2009年12月
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2009年 東海ブロック集会


 12月26日〜27日、愛知県の蒲郡荘に26人が集まった。今年は顔なじみだけではなく、初参加者の多いフレッシュな集会となった。

1 講演


 西澤一(豊田高専教授)「豊田高専での英語多読実践報告」

 豊富な資料と軽妙な語り口のプレゼンで、英語教育に新たなalternative approachを提供して頂いた。電気・電子システム工学科に、易しい本を多量に読む「百万語多読」方式授業を導入し、現在は全学科で多読授業を展開。その結果、5年間継続した学生達は自立的な英語学習を確立し、TOEIC得点も500点を突破、大学生平均をも上回っている。実際に多読授業を導入するアドバイスも貴重。まずは教員が多読を楽しみながらするのが出発点。

2 各県からのレポート報告


(1)藤田賢(三重・飯野高) 「発信型のプロジェクトで見えてくる生徒の姿」

 発信型のプロジェクト学習をシラバスに組み込み、スピーチ、プレゼンなどの発表を行う自己表現の育成の可能性を探る実践報告。その中で生徒の人生や生活が明らかになり、みんなで体験の共有、共感することができた。

(2)大脇みどり(岐阜・麗澤瑞浪中・高)「教科書から創造する自己表現」

 高2ライティングの授業で実践。教科書のレッスン毎に自己表現プリントを作成。生徒の英文を添削しコメント(日本語)を一言ずつ書き返却。HP・ポスター作りにも挑戦。

(3)岩間龍男(岐阜・羽島北高)「イラク・アフガニスタン帰還兵の証言集会『冬の兵士』に関わって」 

 反戦ボランティア市民グループ「平和をめざす翻訳者たち」による「冬の兵士」翻訳プロジェクトに参加した経験と授業での実践を発表。加害者でもあると同時に被害者でもある米兵の実態を、VTRを見ながら紹介。

(4)山口良二(静岡・島田高)「Essay Writing の試み」

 大学個別試験に英作文がある生徒を対象に行った授業実践報告。ALTとのTTにより英語で考え、表現することを学ぶ。授業は熱い意見交換や自己表現があり、実に愉しいものとなった。書くことを通して考え、英語を学ぼうと、1年生からの指導にも繋げている。

(5)小原百合子(静岡・湖西高)「協力すれば何とかなる?苦手意識を和らげる活動例」

協同学習のストラクチャーを使いながら、英語が苦手な生徒達を積極的に授業に参加させていく実践。毎時間授業でできる、ペアやグループで行うクイズや自己表現の活動例の報告。

(6)小林国芳(愛知・藤山台中)「楽しく力をつける授業をめざして」

 生徒のやる気を引き出すための様々なアイデアの紹介。Bingo、英語の歌、時事クイズから、ALTとのTTのワークシート、音読プリントを紹介しながらの報告。

(7)村瀬敏浩(愛知・岡崎東高)「総合学科での英語授業カレント・イングリッシュ」

 英字新聞や、web版週刊ST、映画、youtubeから拾ったCM映像を教材化し、文字・音・映像を使った授業実践を、実際使った教材を提示しながらの報告。

3 その他

 サイドリーダー「In Search of the Miracle Sound」の紹介。これは、バイオリン製作者陳昌鉉さんの伝記を、静岡支部が生みの親になって作ったもので、日韓の真の文化と心の交流を学ぶ事ができる教材である。  また、まとめでは参加者から近況報告や、自身のブログの紹介などもあった。参加者全員が何らかの形で討議や報告に加われる、新英研らしい「全員参加型」の研究会とすることができたと思う。

(文責:愛知支部事務局・村瀬敏浩)



日 時: 2009年12月26日(土)13:00〜27日(日)
会 場: 「蒲郡荘」(愛知県公立共済組合)
参加費: 1,000円+宿泊(1泊2食):10,000円 
宿泊費: 7,000円(1泊2食つき)
内容:
26日(土) :
13:30 講演:
「豊田高専での英語多読実践報告」(仮題)
西澤一(豊田高専教授)
多読学会会長、豊田高専の英語多読プログラムの推進者、豊田市・蒲郡市の図書館の多読指導員(一般市民の多読への普及に務める)

実践報告 静岡15:20〜、愛知16:40〜 
27日(日) :
実践報告:岐阜9:00〜、三重10:20〜、総合討論 11:40〜
宿泊申込: 12月5日(土)までに
申込先: 村瀬敏浩